中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

生命科学なんでも質問箱 生命科学のみんなの疑問に答えるコーナーだよ!

  • 光学顕微鏡と電子顕微鏡はどう違うの?

光を使って観察するから「光学顕微鏡」なのだ

光学顕微鏡は顕微鏡の下部にある凹面鏡で光を集め、それをプレパラードガラスで挟んだ検体(見たいもの)にあて、接眼レンズで拡大してみる方式だ。太陽光などの「光」を使うことから「光学」顕微鏡という。
この方式だと、プランクトンとか、細胞などまでは見ることができるけれど、ウイルスのような超微小なものは観察することができないんだね。

光学顕微鏡の限界

なぜできないか? それは光の波長に関係があるんだ。光には波長があって、私たちが見ることができるのは、ある一定の範囲の波長に限られていて、見える範囲の波長の光のことを可視光線という。
光学顕微鏡は、光を使っているため、可視光線の波長より短いもの(小さなもの)は見ることができない。

波長の短い電子を使った電子顕微鏡

そこで、もっと小さなものを顕微鏡で観察するために、光よりはるかに波長の短い電子を使った電子顕微鏡が発明されたんだ。 電子顕微鏡には、光を使わないので、光学顕微鏡のようなレンズがついていない。代わりに、電磁石でできた電子レンズを使って画像に映し出す方式をとっているんだ。
こうした電子顕微鏡を使って、超微小な世界を観察できるようになったんだよ。

光学顕微鏡と電子顕微鏡

電子顕微鏡では色はわからない

光学顕微鏡では、色がついて見えるけれど、電子顕微鏡では色はつかない。ものがカラーで見えるのは、ものに可視光線が当たると特定の色の波長の光を吸収・反射するためなんだ。たとえば、赤色のクレヨンが赤く見えるのは、赤い色の波長の光だけを反射し、ほかの波長の光は吸収してしまうからだ。
電子顕微鏡は、色のもとになる可視光線を使っていないので、検体標本の色を見ることができないというわけなんだ。

光学顕微鏡と電子顕微鏡の主な違い

  光学顕微鏡 電子顕微鏡
見るための素材 電子
レンズ ガラス 電磁レンズ
見える倍率の
限界
約1000倍 約1000万倍
観察に適した
具体例
タマネギの表皮切片(細胞の基礎構造)、がん細胞、プランクトン、細菌など 分子、原子の構造やその動き、
ウイルス
色がついて見える 色はつかない
大きさ 卓上に置ける大きさ 大きなものはビル3階建くらい。卓上用の小さなものも開発されている
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