中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

生命科学なんでも質問箱 生命科学のみんなの疑問に答えるコーナーだよ!

  • 遺伝子組み換え食品の安全性について議論がされていますが、そもそもどうして遺伝子を操作しただけで安全性に対する心配が出てくるのか分かりません。遺伝子を組み換えた植物や動物自体に異常が現れたりするのなら分かりますが、それを食べるだけで私達にまで悪影響が出るものなのでしょうか?

導入された遺伝子がつくるタンパク質が未知のアレルゲンになる可能性などいろいろ

ご存知のように、遺伝子組み換え食品は細菌などの遺伝子の一部を使って、別の生物の遺伝子に組み込む、遺伝子組み換え技術で作り出された作物、またはそれを原料として使用した食品のことです。事例として、除草剤耐性の大豆(特定の除草剤を分解する性質の細菌から、その性質を発現する遺伝子を大豆にもたせる)や殺虫性のトウモロコシなどの農作物等があります。人工的に遺伝子を組み換えることから、種の壁を越えて、他のものに遺伝子を導入することができる点が最大の利点になります。
しかし、組み換えの成功率は技術の未熟さから数万分の一程度と低い状況にあります。望む場所に、望む遺伝子を入れるのは難しい技術です。そこで安全性につき、下記のようなことを厚労省ガイドラインで確認することを開発企業に義務つけています。

(1)挿入遺伝子の安全性
(2)産生されるタンパク質の有害性の有無
(3)アレルギー誘発性の有無 等々

ただし法的強制力がないことから、自主規制の状況にあります。

たしかに遺伝子組み換え食品が気軽にできれば、食糧難も解決できるのですが、問題は、組み換え食品が体内に入り、導入されている遺伝子がつくるタンパク質(未知のアレルゲンかもしれない)にあり、皆がそうなるわけでありませんが、新しいアレルギー発生の原因になる可能性があること、また、再現性にも問題があり、ヒトは生物に遺伝子を入れることはできても、その後の制御は生物まかせになり、同等かどうかの証明が難しいこと等があり、現在も議論されている状況にあります。

また、安全性以外に、生物多様性に与える影響も問題とされています。
まだ他にも問題点があると思いますので、調べてみてください。
(update:2011.8.5)

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