中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

生命科学なんでも質問箱 生命科学のみんなの疑問に答えるコーナーだよ!

  • 生物多様性とは具体的にどういうことですか?
    また、生物多様性を守っていくためにはどうすればいいのでしょう。

地球上の生物が約40億年の進化の過程で、環境に適合し、さまざまな種にわかれ、
多様な生物それぞれがつながりあいながら生態系を維持していること

生物多様性とは簡単な言葉で表すと「この地球には人をはじめ、さまざまな種、多様な生物が存在している」ことです。地球上の生物は約40億年の進化の過程でいろいろなものに分化し、環境に適合して進化し、生き残ったり死滅したり、複雑な関係で成り立っています。それによってすべての生物に違いが生じているのです。

この生物多様性には、種、遺伝子、生態系の多様性があると言われ、それぞれ関係があります。さまざまな種がある(種の多様性)から、突然の気候変動、天災、疫病等が起きても、耐え抜いて生き残るものが出てきます(遺伝子の多様性)。さらに生態系の違いも影響しています(生態系の多様性)。このように、いくつかの多様性がお互い影響しながら、地球全体の生物の多様性を作っており、これは自然生態系のバランス維持、持続的発展には必須といえます。

しかしながら近年、環境破壊(酸性雨、熱帯雨林の消失等)や、ある生物の別の生態系への流入による生態系破壊など、人が介入して生物の多様性が急速に失われつつあります。
そこでこれらを保全するために1993年国際条約として生物多様性条約(Convention on Biological Diversity(CBD))が発効し、世界の生物多様性を保全するための具体的取り組みが検討され、また、先進国の資金で開発途上国の取り組みを支援すること、先進国の技術を開発途上国に提供することなどの仕組みが作られました。

2010年第10回締約国会議(COP10)が日本の愛知県で開催され、「2020年までに生態系が強靱で基礎的なサービスを提供できるよう、生物多様性の損失を止めるために、実効的かつ緊急の行動を起こす」こと、中長期には「2050年までに、生態系サービスを維持し、健全な地球を維持し全ての人に必要な利益を提供しつつ、生物多様性が評価され、保全され、回復され、賢明に利用される」ことが合意され「愛知目標」として採択されました。

なお、生物多様性については、環境省の「生物多様性」サイトが、生物多様性保全の国際的な枠組みについては外務省の「生物多様性条約」のページがわかりやすくまとまっています。
このほか生物多様性の問題をわかりやすく解説した書籍もいろいろ出版されていますので、ぜひ参考になさってください。(update:2012.11.28)

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