中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

生命科学なんでも質問箱 生命科学のみんなの疑問に答えるコーナーだよ!

  • エボラウイルスなど、人獣共通感染症を撲滅するのは不可能だと言われているのはなぜですか。

広く全世界に宿主が存在し、交通網の拡大により感染経路が複雑なことも一因

最近、人類の健康を脅かしている多くの病原性ウイルス感染は、他動物からうつった「人獣共通感染」の結果であることが多くなっています。

エボラの宿主はこうもりと言われており、HIVは、約30年以前から少なくとも7回にわたってアフリカのチンパンジーから血液を介して現地の食肉解体業者に感染し、それが瞬く間に全世界に拡散したと考えられています。ウイルスは自然の宿主ではほとんど害をしませんが、宿主が変わるとHIV感染のように重い病気を起こすことがあります。

B型肝炎ウイルスも広く全世界の野生動物、特にサル類に感染している可能性があり、E型肝炎ウイルスは広く養豚に蔓延し、野生のイノシシとシカにも感染し、動物からヒトへ、またはその逆方向の感染経路があるようです。SARSウイルスや鳥インフルエンザウイルスなども同様です。

このように人獣共通感染症は、広く全世界に宿主が存在し、人の生活圏にも入ってきていることや、世界の交通網が広がり簡単に感染が拡大していく環境があることも撲滅できない理由だと考えられます。(update:2014.11.8)

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