フクロウ博士の森の教室「からだを復元させる医療の話」

世界の医療を牽引する研究者になってほしい

───先生の研究室の研究活動を教えてください。

私の研究室はとても大所帯で、たくさんの研究者が毎日研究に没頭しています。非常に優秀なスタッフが多く、世界があっと驚くような研究発表も行われていますよ。ひとつの大学の内科の研究室が、臨床的に重要な課題に対して基礎研究の研究室と肩を並べるくらいのレベルのデータを出せるのは素晴らしいと思っています。

───福田先生が臨床だけでなく研究者として歩もうと考えたのはなぜですか。

もちろん、一人の医者として一人のいのちを救うために力を注ぐのは立派なことだと思います。ただ、研究者として、未開の地を探索し、新しい道を切り開いていくことで、より多くの人を救うことができるのではないかと考えたのです。研究者としては、これまで誰も思いつかなかったような斬新な発想で、荒野を開拓するパイオニア精神を強く持つことが大切だと思うし、私自身は常にその精神を持ち続けて研究に臨んでいます。

───中高校生へのメッセージをお願いします。

私は小学生の頃は、釣り、野球、サッカーなどに夢中で、それほど勉強していたわけではありませんでした。けれど、中学3年生になった頃から勉強が本当におもしろいと感じるようになりました。数学や物理、化学など、理数系はとくに楽しかった。そうして好きな勉強しているうちにいつの間にか医者になり、いつの間にか研究者になって、一応世界でも認められるまでになることができました。
若い人は勉強を好きになって、前に向かって進んでほしい。そして、将来、医学や生命科学の研究者の道に進めば、人類に貢献できる道が開けてくると思います。若い人は、これからの世界の医療を牽引するような人間に育ってほしいと思いますね。

(2013年5月24日取材)

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