生命科学DOKIDOKI研究室
15周年記念特別対談

大和 雅之
東京女子医科大学
先端生命医科学研究所教授
高橋 政代
株式会社ビジョンケア
代表取締役社長
再生医療、
ロボットとAI、
若い人たちへ
2009年9月に開設した「生命科学DOKIDOKI研究室」は24年9月で15周年。これまで240人の研究者に登場いただき、再生医療やゲノム編集をはじめ、イメージング技術などを駆使した生命科学における最先端の話題や研究者の生き方をお伝えしてきました。
今回は特別企画として、「この人に聞く『生命に関わる仕事っておもしろいですか?』」の第1回と第2回に登場いただいた大和雅之先生と高橋政代先生に、再生医療のいま、ロボットや人工知能(AI)が医療や生命科学研究に与えるインパクト、若い人たちへのメッセージの3つについて、語り合ってもらいました。
PROFILE

大和 雅之
(やまと・まさゆき)
大和 雅之(やまと・まさゆき)
1964年東京都生まれ。94年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士。日本学術振興会博士研究員、日本大学薬学部助手などを経て、98年東京女子医科大学 医用工学研究施設助手、2003年同大学・先端生命医科学研究所助教授、08年より教授。専門は再生医療、組織工学、幹細胞生物学。培養細胞をシートとして回収・移植する手法として細胞シート工学を探究し、多数の臨床家と細胞シート工学を用いた再生医療の共同研究を行っている。著書に、『図解ナノテクノロジーのすべて』『現代医学の基礎第14巻 移植と人工臓器』などのほか、一般書に『おしゃべりな細胞たち―再生医療入門 すぐそこの未来を話そう』『細胞社会学』『細胞治療とは何か』など。学生時代から『現代思想』に寄稿するなど、哲学や人工知能、芸術分野などへの造詣が深い。
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高橋 政代
(たかはし・まさよ)
高橋 政代(たかはし・まさよ)
1961年大阪府生まれ。86年京都大学医学部卒業、92年同大学大学院医学研究科修了。医学博士。92年から2001年京都大学医学部附属病院眼科助手(途中、95年から2年間米国ソーク研究所研究員)。01年10月、京都大学医学部附属病院探索医療センター開発部助教授。06年理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターへ。網膜再生医療研究開発にプロジェクトリーダーとして本格的に取り組む。2013年8月より加齢黄斑変性に対する自家iPS細胞由来の網膜色素上皮シートによる臨床研究を開始し、14年9月世界で初めて第1症例の移植を実施。17年3月には他家iPS細胞由来の網膜上皮細胞懸濁液による移植を実施。19年より株式会社ビジョンケア代表取締役社長。神戸アイセンター病院医師、公益社団法人NEXT VISION理事、立命館大学 立命館先進研究アカデミー(RARA)フェローも務める。
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