中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

3000円でできるキットで最先端の科学の楽しさを伝える

こうした研究を行うためには、生物学だけでなく、情報学や数理科学、ロボット工学などさまざまなフィールドの研究者が一緒になって取り組む必要がある。そのためにも、中・高校生時代から、好奇心いっぱいに、いろいろな分野の仲間とコミュニケーションする力を身につけることが大切だと神﨑先生は考えている。
また、中・高校生たちに生物や脳科学、ロボットに関心を持ってほしいと、中高生向けのサイエンス教室を毎年数回行っている。また、カイコガの脳の研究を理科教育に活かす方法の研究も、中高の理科の先生方と進めている。
「高価なオシロスコープを使わなくても、およそ3000円でできる簡単な手作り装置で、昆虫の神経や筋肉のはたらきを実験できるキットも開発しているんですよ」
そしてこのキットを使って、中高校の先生方がカイコガの脳や筋肉のはたらきを実験する研修会を開いているのだという。
「次代を担う若い人たちが、昆虫やロボットのことをわくわくしながら実験できる環境を提供することによって、最先端の科学の楽しさを感じてほしいですね。日本の次の科学技術を彼らが担うことになるんですから」

筋肉のはたらきの実験キットだよ!

筋肉の電位を計測するためのアンプ。有線で計測すると右のような神経電位が計測できる。

(2009年5月27日取材)

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