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中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

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特別編 3次元脳オルガノイドが
拓く脳研究の近未来

オルガノイドとはES細胞やiPS細胞などからつくられる3次元の人工臓器のこと。2000年代に入り、多くのオルガノイドが実用化されたが、ヒトの脳全体の再現はいまだ道半ばだ。東京大学生産技術研究所の池内与志穂先生は、神経細胞をつなぐ軸索に着目し、複数の大脳オルガノイドをネットワーク化することに成功。より本物の脳波に近い神経細胞の活動が確認され、脳の回路や機能の解明に一歩近づくことができたという。脳オルガノイドのネットワークはどのように形成されるのか、今後、どのような応用が期待できるのだろう?

池内 与志穂(いけうち・よしほ)

東京大学 生産技術研究所 物質・環境系部門 分子細胞工学分野 教授

茨城県育ち。2002年東京大学工学部化学生命工学科卒業。07年東京大学大学院工学系研究科博士課程化学生命工学専攻修了。博士(工学)。ハーバード大学医学部リサーチフェロー、ワシントン大学セントルイス医学部スタッフサイエンティストを経て、14年東京大学生産技術研究所講師。18年同准教授。20年東京大学Beyond AI研究推進機構准教授を兼任。25年より現職。専門は分子細胞工学。ヒトiPS細胞からオルガノイドを作製してつなぎ合わせ、神経回路を機能させる研究を進めている。

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