公益財団法人テルモ生命科学振興財団

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中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

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中高校生が第一線の研究者を訪問
「これから研究の話をしよう」

第19回
思わず引っかきたくなる「かゆみ」
その基本的なメカニズムを学ぶ

序章 自己紹介

鎌田
皆さん、こんにちは。まず自己紹介をお願いします。
田中
高校2年の田中希歩(たなかきほ)です。好きな科目は化学で、医学部を目指しています。
坂井
同じく高校2年生の坂井マリア(さかいまりあ)です。好きな科目は数学。将来の夢はまだはっきり決まっていないのですが、医療系がいいなと思っています。
肌附
肌附亜夢(はだつきあむ)です。好きな科目は、理系とはまったく関係ありませんが、歴史です。将来は私も医療系を目指していて、今、頑張っています。よろしくお願いします。
鎌田
そうですか、皆さん医療系への進学を目標にしているんですね。私も自己紹介しましょう。私は、環境医学研究所に入って11年目で、ずっと皮膚やかゆみの研究を行ってきました。2019年、国内で初めて開設された「かゆみ研究センター」では、皮膚科医だけでなく、薬学や看護学、栄養学、生物工学などいろいろな専門領域の研究者が集まり、さまざまな角度からかゆみのメカニズムの解明や新しい治療法の開発に取り組んでいます。
さて、私がどのように研究者になったかですが、一般的な理系研究者とちょっと違い、経歴はだいぶ複雑です。高校時代、健康や医療に興味を持ち、「食べることは生きること」という医食同源を実践したくて、栄養士の免許を取るため短期大学の食物栄養科に進みました。
卒業後、栄養士として就職したのですが、もう少し勉強したいと思って大学に編入し、管理栄養士の免許を取得。このころには食よりも医学研究に興味が出てきて、さらに学びを深めたいと医療系研究科の修士課程に進みました。
その後、大学で実験実習助手に就いたのですが、このとき「博士の学位を取らないと、大学で仕事を続けるのは難しいよ」と言われたので博士課程に進み、研究者の道に入った次第です。皮膚の研究は、大学で実験実習助手をしていたころに始めました。これが、私の研究者としての経歴になります。

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