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中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

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普通の細胞が、隣のがん細胞を見つけて排除するしくみに迫る  京都大学大学院 生命科学研究科 教授 井垣 達吏

免疫細胞のような異物を排除する特殊な力をもたない普通の細胞が、隣にいるがんのもととなる細胞を排除する。そんな「細胞競合」と呼ばれる現象が、がん抑制だけでなく、神経変性の治療薬の開発や老化防止にもつながるかもしれない――大学院で見つけた遺伝子がカギとなり、細胞競合から生命の謎を探究する井垣達吏先生に、歩んできた道のりや研究のおもしろさをうかがった。

profile

井垣 達吏(いがき・たつし)
京都大学大学院 生命科学研究科 システム機能学/薬学研究科 多細胞システム学 教授
岡山県生まれ。1989年岡山県立瀬戸高等学校卒業。93年岡山大学薬学部卒業。95年同大学大学院薬学研究科修士課程修了。杏林製薬(株)中央研究所を経て、2003年大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了。博士(医学)。同年、米国イェール大学博士研究員。07年神戸大学大学院医学研究科テニュアトラック独立特命助教、同准教授等を経て、13年より京都大学大学院生命科学研究科教授。細胞競合と呼ばれる細胞間コミュニケーションの分子メカニズムとその生体における役割を、ショウジョウバエを用いた遺伝学・分子細胞生物学的なアプローチで探究している。

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