公益財団法人テルモ生命科学振興財団

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中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

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中高校生が第一線の研究者を訪問
「これから研究の話をしよう」

第12回
匂いは生きていくための大切な情報源

終章 みんなの感想

研究者への憧れが強くなりました

竹内 彩瑛さん

先日は貴重な講演に参加させていただき、ありがとうございました。匂いに対する漠然としたイメージだけを持って参加したのですが、私たちの生活は匂いと密接に関わっていることがとてもよくわかりました。特に、同じ匂いや香りでも嗅いでいる状況によってそれを快いと感じるか不快と感じるかが変わるというお話が印象に残りました。また、ストレスを受けたり恐怖に陥ったとき、体臭で周囲の人たちにその気持ちが伝わってしまうと聞いて驚きました。講義を通じて新しい発見を得るのと同時に、匂いについてまだわかっていないことも多いのだと思いました。目に見えないだけに、想像することだけでなく研究することも難しそうに感じましたが、東原先生も新村先生も研究についてお話しされているときの表情がとても生き生きとしていて、研究者に対する憧れが一層強まりました。

ワクワクしながら聞きました

髙橋 舜一郎さん

先日は匂いと嗅覚についての興味深い講演をありがとうございました。東原先生の説明はとても理解しやすく、スライドの内容がすっと頭に入ってくるようでした。私がより興味深く感じたのは、「体臭はその人の心理・ストレスと深く関係している」という説明でした。スカイダイビングをした人の体臭が他の人に恐怖を与えるという例は、非常にわかりやすかったです。この研究がもっと進めば、匂いで人の感情を推し量るような技術が実現可能なのではないかと、少しワクワクしました。また、新村先生も私の質問に答えてくださり、ありがとうございました。著書の中の「偽遺伝子とは何か」についてあまり理解できておらず気になっていたのですが、「昔は機能していた遺伝子であり、現在は働いていないものである」という説明をいただき、ゲノムは複雑で興味深いと感じました。難解なのであまり得意な分野ではないのですが、もう一度勉強し直したいと思いました。

研究室の皆さんが印象的でした

黒川 きなりさん

大変貴重な講演をありがとうございました。私は普段の生活の中で匂いが役割や意味を持つものだとは、思いもしませんでした。しかし、東原先生の非常に丁寧な講演を受け、他の人が分泌した匂いが感情を左右したり、仲間意識を持たせたりと、匂いが多くの役割を持つことを学び驚きました。特に妊娠中に母親が摂取したアニスの量が子どもの嗜好に関係するといった話から、一口に「匂い」といっても、自分が感じる匂いは度重なる経験によって良い、悪いと判断していたり、好んでいたりしていたのだと知りました。未開拓分野を全力で研究されている先生方や研究室の皆さんの姿がとても印象的で、将来研究者を志す私にとって、この機会は大きな原動力になりました。本当にありがとうございました。

とても充実した時間でした

佐藤 萌絵さん

匂いと脳について興味はあったものの、どちらも目に見えないからか、「難しそう」というイメージを持っていました。しかし、東原先生のわかりやすい説明とユーモアとが相まって、そのイメージは払拭されました。匂いの好みや脳の働きなど、嗅覚の研究は想像以上に未知の領域があることがわかり、新鮮な気持ちになりました。特に、心理的な変化だけでなく体調の変化にも影響を受けていることは大変興味深く、今後、学んでみたいとも思いました。講演の他、進路についても親身に相談に乗っていただいたり、大学院生による研究室紹介や実験を体験したりと、とても充実した時間を過ごすことができました。身近なようでどこか遠い存在だった「匂い」が、このイベントの後には非常に身近で魅力的なものに感じられました。

生徒にとって良い刺激に

教諭:鹿島 由紀(かしま ゆき)先生

今回は、大変貴重な機会をありがとうございました。東原先生のわかりやすい説明のおかげで、匂いについて生徒と一緒に学ぶことができました。また、研究に関する質問だけでなく進路についても答えていただき、生徒にとって研究者のイメージがより具体的になったと思います。高校時代は物理と化学を履修した先生方が、現在は生物系の研究をされていることは、生徒にとって良い刺激になりました。何がきっかけになるかわからないので、視野を広く持つ重要性も感じられたと思います。今回の機会を生かして、生徒にも東原先生のように試行錯誤し研究することの楽しさを感じてもらえたらと思います。さまざまな経験を積み、進路選択にも生かしてもらいたいです。

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