中高校生が第一線の研究者を訪問
「これから研究の話をしよう」
第25回
「しっぽ学」の水先案内人に聞く
しっぽの不思議
終章 みんなの感想
将来について想像がさらに膨らんだ
鈴木さやかさん

しっぽについて最初はぼんやりとしたイメージを持っていただけでしたが、しっぽ学についての講義やニワトリ胚の観察実習などに参加させていただき、しっぽへの理解や興味が深まりました。しっぽについて、なぜ失ったのか、発生とどのような関係があるのかなどを調べていく中で、生物学だけでなく人文学などのさまざまな学問を絡めて研究することの重要性を学ぶことができました。また、実際の研究室を訪問し、研究者になるためのアドバイスをいただき、自分の中での研究者像や将来についての想像がさらに膨らみました。今回、研究室訪問に参加したことは、研究内容について学び、研究者の方のお話を聞くことのできる、非常に貴重な経験となりました。
進化生物学の最前線を目の当たりに
布目春菜さん

私は、今回の研究室訪問を通して、今後の進路選択において大切にしたいことや、自分の関心をさらに深めるきっかけを得ることができました。私は進化生物学に興味があり、今までは人間以外の動物のみを研究対象に考えていましたが、人間も研究の対象となる分野があることを知り、興味の幅が広がりました。また、関心分野の第一線で活躍されている研究者の姿を間近で見て、進路に対する意識がこれまで以上に深まり、より明確になりました。さらに、先生の著書や講義を通して、大学での学びやその後の研究の具体像を知ることができ、とても興味深く感じました。今回の経験を今後の進路選択に生かしていきたいと思います。
生命の不思議や生物学の奥深さを実感
齋藤ひなをさん

私は、元々生物学に感心があり、その延長として今回の「しっぽ学」の研究室訪問に参加させていただきました。事前に先生の著書を読み、研究内容についてある程度理解を深めた上で臨みましたが、実際にお話を伺う中で、書籍を読んで抱いた疑問を直接質問することができ、大変有意義な時間になりました。また、ニワトリの卵を割って発生途中のしっぽや足、心臓の動きを観察する体験もさせていただき、生命の不思議や生物学の奥深さを実感しました。さらに、大学の研究室も一部見学させていただき、現在、将来の進路について悩んでいる段階ですが、今回の経験を今後に生かしていきたいと考えています。
強く印象に残ったニワトリ胚の観察
福尾恵叶さん

動物のしっぽの役割や進化について、日常ではあまり意識することがなかったので、今回の研究室訪問でしっぽについての講義を受け新しい視点から学びを得ることができ、新鮮でした。特に実習でニワトリ胚の観察を体験したことは、しっぽについての理解を深めることができたので強く印象に残っています。ニワトリ胚を実際に目にすることは初めての経験だったので興味深かったです。さらに、私はまだ進路について深く考えておらず、自分が何をしたいのか分からなくなっていたけれど、実際に大学の研究の場に触れたことで、将来は生物や生命科学の分野を学びたいという気持ちが強まり、自分の進路を考える上で大きな刺激になりました。
いい意味でショックを与えてくれた研究室訪問
教諭:浅見浩史(あさみ・ひろし)先生

今回参加した生徒は生物学に興味があり、将来は生物に関わる仕事がしたいと考えています。「しっぽ学」をテーマに講義をしていただき、「しっぽ」を研究するには1つの学問領域だけでなく、複数の分野にまたがっていることを肌で感じていました。解剖学・分類学・発生学・分子生物学だけでなく人文科学など多岐にわたって研究している東島先生の姿勢を通じて、彼女たちの視野が広がった印象を受けました。「生物学を勉強するにはこうでなければならない」といった目に見えない先入観をなくしてくれた講義・実習は、いい意味で将来を考える上でショックを与えてくれたと思います。これをきっかけに幅広い見方を持ち、主体的に今後の人生を切り開いていってほしいと思っています。