公益財団法人テルモ生命科学振興財団

中高生と“いのちの不思議”を考える─生命科学DOKIDOKI研究室

「サイエンスカフェ2019」レポート
講義と3つの実習、
他県の高校生や大学院生たちとの交流を通して
これからの進路が見えてきた2日間

実習3
簡易型人工心臓の作製

実習の冒頭、講師の先生から心臓の働きについて説明を受けました。
私たちの心臓は、1分間に約4.5リットルの血液を身体のすみずみまで送り届け、それを一生続けています。心臓のポンプ機能がダメージを受ける重症の心不全になると、心臓移植をするか、ポンプ機能を代替する人工心臓を装着しなければなりません。
「きょうは身近なもので簡単な人工心臓を作製して、補助人工心臓の構造と心臓のポンプ機能を勉強しましょう」と示されたのが、なんとカプセルトイのケース! これを使って作った簡易型人工心臓は、はたして人間の心臓と同じように1分間に4.5リットルの水を160㎝の高さまで送り届けることができるでしょうか?

ポイントは、血液を送り出す部屋と空気が入る部屋を仕切るダイアフラムや弁から空気が漏れないように、きっちり作ること。
完成した人から順番にチャレンジ。空気を送り込む注射器(シリンジ)を動かす手がすぐに疲れてしまうけれど、人間の心臓は死ぬまで動き続けるわけで、あらためて「人間の心臓ってスゴイ!」を実感した実習となりました。
中には、懸命にシリンジを動かしてなんと毎分6.3リットルの流量を達成した女子生徒もいて、みんなから拍手喝采を浴びていました。

クリックすると拡大します

PAGE TOPへ